まず一番大事なことは、樹は水をあげないと枯れてしまうことです。
皆さんが盆栽を始めるには、樹を手に入れたら、毎日水をかけてやることからはじめましょう。
基本的に雨が降っていなかったら、毎日上げてください。水道の水を、シャワーつけたホースを使って上からかけます。ジョウロでも大丈夫です。
小さい鉢ですと、すぐに水が乾いてしまうので、夏の天気のいい日は、学校へ行く前と帰ってきたら、たっぷりとあげてください。
※水のやりすぎで枯れることは、ほとんどありません。
水が足りないよりは、多すぎるくらいの方がちょうどいいです。
○置き場所
植物は太陽の光を栄養にしているので、半日以上日の当たるところへ置いてください。
○肥料について
消毒や肥料などは、本格的にやるようになると必要になってきますが、最初のうちはこれを気にしていると大変ですし、基本的にはやらなくても大抵の樹は育ってくれます。
まずは、気楽にはじめることが大事だと思います。
もし、上げるとしたら、たくさんやりすぎないほうが良いです。
樹を枯らしてしまうのは、盆栽をやっている人が誰でも通る道です。
枯らしてしまってもめげないで、その反省を生かして、次の樹を枯らさないようにしましょう。
○形の作り方
まず、皆さんが気にするのは、「どうやったら盆栽らしい形になるか」ということだと思います。
ですが、形を作ってもすぐに枯らすようでは意味がありません。
まずは樹の育て方を学んで、それを実践しながら盆栽の本などを見ていくうちに「こういう形にしたい」などという希望が出てくると思います。
そしたら、そのときに改めて形の作り方を勉強すれば、樹の育て方はすでにわかっていますし、樹についての理解も深まっていますので、スムーズに次のステップに移れると思います。
極端に言えば、すべての植物が盆栽になりえます。
植物にはいろいろな性質があるので、必ずしもここに書いてあるとおりにやっても、育たない樹もあります。
ですが、多くの樹はこの方法で十分育ちますので、まずはこの方法でやってみて、いろいろな樹の特徴を学んでいくのが良いと思います。
盆栽にかかわらず、小学生が植物に親しむことは大変いいことだと思います。
私の小さいころは、盆栽とは大きさが50cm以上もあり、全部松の木だと思っていました。盆栽はいろいろな種類や大きさがあると言うことが分かるのは、だいぶ後の事です。
私が樹木を集め始めたのは、春に芽が出てくる様子や、夏の緑、秋の紅葉が好きだったからです。
最初は、近所の雑木林などから小さい樹をとってきて、育てていました。
鉢も食べ物の入っていた容器や、バケツなどを利用して植えていました。
盆栽とは意識していなかったのですが、大きくなると困るので、適当にはさみで枝を切っていました。
そんな状態で何年もたって、はじめて小品盆栽の展示会で作品を見せてもらいました。
そのときの作品の素晴らしさに驚いて、自分の持っていた樹を盆栽にしようと作り始めたのが、本格的に盆栽を始めるようになったきっかけです。
私なりの入門編として、子供たちがどうやって盆栽を集めたらよいか、まとめてみました。
この入門講座が、皆さんのお役に少しでも立つととてもうれしいです。